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トップページ > ニュース > 学会賞 > 最優秀研究者賞選考経過の講評

選考経過の講評

2014年度選考委員会委員長 佐伯和人(大阪大学)

日本惑星科学会2014年度「最優秀研究者賞」は2014年12月に募集要項を公表し,2015年2月に応募受付を開始しました.2015年3月9日に応募を締め切り,2名の方が推薦されました.

2名の方について,研究業績,惑星科学への寄与,将来にわたって惑星科学会の中核となって活躍が期待できるか等を審査し,2015年4月22日に審査委員が集まって議論しました.各委員の意見や投票等に基づく総合的な評価を行なった結果,武藤恭之(むとう たかゆき)会員を最優秀研究者賞受賞者とすることになりました.

受賞者

  氏名: 武藤恭之(むとう たかゆき)
  所属: 工学院大学 基礎・教養教育部門 助教 (現,准教授)
  候補者についての推薦書執筆者: 井田茂(東京工業大学地球生命研究所)

  以下に,審査委員による評価等を紹介します.

武藤会員は, 原始惑星系円盤の理論,特に,惑星と円盤ガスの重力的相互作用について,磁場や流体の散逸過程などの物理的素過程を詳細に研究してこられました.そして,楕円軌道を持った惑星の軌道進化を表す新しい公式を提示しました.また,地球のような軽い惑星でもガス円盤に空隙を作り得ることを,純粋に流体力学的な考察から指摘しました.武藤会員はこれらの理論的研究に加え,すばる望遠鏡による系外惑星と原始惑星系円盤の探査プロジェクト(SEEDs)に,大学院生のときから飛び込んでいき,自らの理論的基盤を活かして,さまざまな観測結果の理論解釈で活躍されてきました.現在では,数十人からなる国際プロジェクトであるSEEDsプロジェクトでの,多数の共同論文執筆において欠くことのできない中心人物としてリーダーシップを発揮しています.これらの理論・観測の経験を活かし,ALMAでの国際プロジェクトでは,複数の研究グループのサイエンスの方向性を決定し,自ら観測結果の解析と理論解釈までこなすことのできる希少な人材として,理論と観測,国を超えた研究者を結び付ける架け橋として,活躍されています.

こうした研究の質および国際的評価に加えて,学会賞選考委員会は,武藤会員が

  • 国際競争が激しいALMA望遠鏡において,プロジェクトチームを組み,その中で主導的な役割を果たし,成果を出している点
  • 独自のアイデアを持ち研究を行っている点
  • 原始惑星系円盤という惑星科学と天文学にまたがる分野において,リーダーシップを発揮している点

を特に高く評価しました.このように研究業績と研究者としての資質の高さから,惑星科学会における惑星系の比較研究などを活発にリードすることが期待されるため,武藤会員を2014年度日本惑星科学会最優秀研究者賞の受賞者に決定いたしました.

2014年度,惜しくも受賞に至らなかった候補者も,最優秀研究者賞候補にふさわしい研究業績と将来性を持っており,今後とも日本惑星科学会の中核となって活躍が期待されます.今回惜しくも受賞に至らなかった候補者で資格を有する方のエントリは,候補者本人からの取り下げ申請がない限り自動的に継承いたしますので,よろしくおねがいします.惑星科学会の若手研究者の皆さんには,研究成果を出し,その意義を学会員に広める啓発活動を重ね,最優秀研究者賞への積極的な応募をされることを期待しています.

2015年5月24日

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