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小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星トリフネフライバイに関する声明

小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星トリフネフライバイに関する声明
2026年8月3日

小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星トリフネフライバイに関する声明

日本惑星科学会

2026年7月30日、宇宙航空研究開発機構は、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星トリフネ(2001 CC21)を最接近距離744メートルで通過したと発表しました。

2020年12月に小惑星「リュウグウ」のサンプルを地球に届けた「はやぶさ2」は、その後、拡張ミッションとして小惑星トリフネ(2001 CC21)をめざし、2026年7月5日18時30分頃にこの小惑星のフライバイ探査に成功しました。探査機はトリフネの中心から約744mまで接近し、光学航法カメラ、中間赤外カメラ、近赤外分光計およびレーザー高度計による観測を行いました。今回の探査では、5km/sと高速で移動する探査機を天体表面から数百メートルの距離まで誘導するとともに、限られた観測時間の中でトリフネの形状や表面状態などに関する貴重なデータを取得しました。とりわけ、小惑星フライバイにおいてレーザー測距に成功したことは、世界で初めての快挙です。高速近接フライバイは、短時間に変化する距離と方向を予測しながら観測対象を捉え続ける必要がある、極めて難度の高い探査です。今回得られた観測・航法技術は、小天体の多様性と進化の理解に繋がる情報をもたらすとともに、将来、地球への衝突可能性がある天体を迅速に探査するプラネタリーディフェンスにもつながる重要な成果です。長期にわたり探査機を健全に運用し、前例のない高速近接フライバイ探査を実現した「はやぶさ2」拡張ミッションチームと関係者の努力と達成に、深く敬意を表します。

日本惑星科学会には、探査機によるその場観測、地上望遠鏡観測、理論・数値計算、試料分析など、多角的な手法で小天体を研究する研究者が在籍し、「はやぶさ2」に関わってきました。今回得られたデータからトリフネの形状、表面状態、組成および形成・進化について新たな知見がもたらされることを期待します。日本惑星科学会は、今回実証された高速フライバイ観測と精密航法の技術を継承するさらなる小天体探査を推進し、今後も惑星科学の発展に貢献してまいります。

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